フェノール樹脂硬化物の特徴・取扱い時の注意

フェノール樹脂硬化物の特徴

構造
熱硬化による網状3次元架橋構造
耐熱性
加熱減量は汎用樹脂中で最高レベル(最小)
残炭性
残炭率は汎用樹脂中で最高レベル 炭素原料に適用可能
難燃性
燃えにくい燃焼時の煙発生が少ない
耐薬品性
耐酸・耐溶剤に優れる耐アルカリに弱点
機械的物性
高強度・高硬度
結合力
高温・高応力下でんぼ結合、柔軟・低強度材料の補強に適用
脆さ
硬すぎて脆く、硬化収縮もあってフィルム成形は通常困難
着色・変色
黄褐色~赤褐色~黒褐色に変化(主として酸化変色)

フェノール樹脂取扱い時の注意

  • レゾール樹脂は経時変化により増粘・着色(冷房保管が必要)
  • 製品の御使用に際しましては安全データシート(SDS)、及び製品ラベルの注意事項を必ず御確認下さい。特殊な取扱いをされる場合は用途、用法に適合した安全対策を実施して、お取扱い下さい。
  • 製品及び容器の廃棄に際しましては、SDSに記載されているように廃棄物処理法や大気汚染防止法等の諸法令に従って、適切な処理を実施下さるようお願い致します。
  • 尚、カタログ記載の内容に関しましては現時点で弊社の信頼しうると考えられる技術情報並びに試験方法に基づいて作成しましたが、需要家各位の御使用条件における結果と知的財産権の非抵触を保証するものではありません。需要家各位におかれまして、御使用前に充分な調査・試験・確認をお願い申し上げます。

法規関連:モノマー

  フェノール ホルムアルデヒド
許容濃度
(日本産業衛生学会)
(ACGIH)
5ppm(19mg/m³ 皮膚)
TWA 5ppm
0.1/最大;0.2ppm
0.12/最大;0.24mg/m³
0.3ppm
労働安全衛生法 表示物質
0.1%以上
表示物質
0.1%以上
PRTR*1 第1種指定化学物質 第1種指定化学物質
特定第1種指定化学物質
特定化学物質障害予防規則 第3類物質 第2類物質
毒物及び劇物取締法 劇物 劇物
消防法 指定可燃物
可燃性固体
指定可燃物
可燃性液体(ホルマリン)
可燃性固体(パラホルム)
  • PRTR = 化学物質排出把握管理促進法